2015.02.27
このくらいあれば安全!金庫の重さ
金庫は、大きく耐火用と防盗用に分けられます。
特に防盗用では、セキュリティ機能を強化するため解錠が難しい錠前が取りつけられているものや、破壊行為に強い構造のものもありますが、自宅やオフィスから持ち出されてしまえば意味がありません。
金庫を選ぶ時は、防犯の一つとして重さも考えるべきなのです。あまり重視していない方もいますが、金庫の重量と盗難リスクは密接に関係しています。
ただし、設置にあたって床が変形したり抜けたりする可能性もあるため、重ければいいというわけではありません。
今回は、金庫の重さによる防犯性の優劣や床への負荷ついてご紹介します。
金庫の重さは防犯性能に影響
金庫の重さと防犯性能は比例しています。
簡易的な手提げ金庫や、一般家庭で普及している30kg程度のものでは盗難を防ぐことは難しいでしょう。
しかし重量が300kg以上の金庫を持ちだそうとすると、成人男性が3名は必要になります。これだけの人数で盗もうとすると明らかに目立つため、泥棒からすると多大な危険を伴うのです。
例えば500kg以上の防盗金庫を設置し、床に直接アンカーを打ち込めば盗難のリスクは大きく低減できます。
設置する床への負荷に注意
金庫の重さは、設置場所の床へ負荷を与えます。建築基準法上、積載荷重(人や物などの重さの上限)は一般住宅が約180kg/平方メートル、事務室が約290kg/平方メートルと定められています。
また、床の積載荷重は短期荷重と長期荷重があるため、長期間設置し続ける場合、床にかかる負荷も考慮しなければなりません。
【長期荷重の計算式】 積載荷重×金庫面積=長期荷重
仮に金庫の面積が0.45m×0.45mだとすると、180kg/平方メートルの積載荷重が保証されている一般住宅の床は、約36kgまでの重量なら安全に設置できます。
それ以上の重さの金庫を長期間設置し続けると、床が変形したり、抜け落ちたりしてしまう可能性があります。また、収納物の重さも大きなポイントです。
金塊は10平方センチメートルで約20kgあるため、保管時に注意しなければなりません。100kg以上の金庫を設置する場合は、床の材質にもよりますが厚めのベニヤ板や鉄板を敷くなど補強が必要なケースもあります。
防盗性能を追求するなら最低でも100kg以上
金庫に求める防盗性能は一般家庭と企業では異なります。
何億円もの現金や預金通帳が入っているのであれば、間違いなく300kg以上のものを購入すべきです。
ただし、一般家庭では「そこまでの重さは必要ない」というケースも少なくありません。防盗性能がある金庫を購入するなら、100kgがひとつの目安となります。
これだけの重さがあれば、泥棒が侵入しても、機械を使わない限り一人で運ぶのは難しくなり、盗難されるリスクが低くなります。
大切な財産を金庫に保管する場合は、最低でも100kg以上のものを検討するようにしましょう。