2015.07.03
金庫って何でできているの?
金庫の種類で使用されている材料は変わる?
金庫には耐火金庫と防盗金庫(ぼうとうきんこ)の2種類があります。このうち防盗金庫とは、耐火性能に加えて盗難対策の性能を持った金庫のことです。つまり、防盗金庫にも、前提として耐火性能が備わっています。
耐火金庫に最も多く使用されている材料は、前述したように気泡コンクリートです。そのほかにはスチール(鋼鉄)、鋼材、一部にプラスチックも使われています。コンクリートには一定の強度がありますが、衝撃に対して脆い側面もあるので、スチールの板と組み合わせることで強化が施されています。
防盗金庫は、ハンマーやドリル、ガス熔断器などによる破壊行動に耐える必要があります。そのため気泡コンクリートなど耐火金庫の材料に加えて、パネルには特殊合金が用いられています。具体的にどのような特殊合金が使用されているかはメーカーによって異なり、企業秘密に当たります。
金庫の材料を知ることは金庫の寿命を知ること
製造後20年経過した金庫は、自由水と結晶水を合わせた水分量が約20%消失し、耐火性能が低下します。
金庫の最も重要な性能が落ちてしまうことになりますので、使う側としてはこのことをあらかじめ理解しておく必要があるでしょう。実際、業界団体である日セフ連日本セーフ・ファニチュア共同組合連合会(外部サイト)では、耐火金庫の有効耐用年数の基準を「製造後20年」としています。
なお、これは耐火性能が低下するための基準であって、防盗性能が落ちる訳ではありません。
金庫が何で作られているかを知ることは、金庫の正しい使い方を知ることにつながります。残念ながら、金庫は半永久的には使用できません。大事なものを火災から守ることを考えるなら20年が目安ということを覚えておきましょう。